信頼できる歯医者の見極め術

「184(非通知)で潜入捜査」――電話一本でできる、信頼できる歯医者の見極め術

信頼できる歯医者の見極め方には、どんな方法があるでしょうか?

「不適切な請求は避けたい。でも、歯医者さんで細かく指摘して『クレーマー』だと思われたくない……」

そんなジレンマを感じたことはありませんか? 実際に診察台の上で医師や衛生士と向き合ってしまうと、なかなか聞きにくいのが「お金」や「ルールの運用」の話です。

元SE(システムエンジニア)としてリスク管理を徹底する著者が辿り着いた答えは、「戦わずして勝つ」こと。つまり、実際に足を運ぶ前に、電話一本でその医院が信頼に値するかを「潜入捜査」してしまう方法です。

なぜ「184(非通知)」なのか

用意するのはスマートフォン一つ。ダイヤル画面で頭に「184」を付けて電話をかけます。あえて非通知にするのは、こちらの電話番号を残さず、「匿名の見込み患者」として気軽に、かつ冷静に相手の対応をテストするためです。

診察室で直接指摘して関係がこじれるリスクを冒す前に、まずは外部からシステムの挙動を確認する――。これは、エンジニアが本番環境を触る前にテストを行うのと同じ、極めて合理的なアプローチです。

信頼をあぶり出す「魔法のトーク」

受付の方が出たら、穏やかにこう尋ねてみてください。

「以前通っていた医院で、説明がないまま『実地指導料』などが会計に入っていて不安になったことがあります。こちらの医院では、衛生士さんによる指導や書面の提供を行う場合、事前に説明した上で会計に反映される流れになっていますか?」

この質問は、単なる丁寧な問い合わせに聞こえますが、実は「その医院が算定ルールを厳守しているか」を判定する高度なテストコードになっています。

判定結果:その歯医者は「合格」か「不採用」か

電話の向こうから返ってくる回答パターンで、その医院の姿勢が一瞬で見極められます。

  • 【合格:安心できる医院】 「はい、当院ではきちんと時間を取って指導を行い、用紙もその場でお渡ししています。事前にご説明しますのでご安心ください」 この回答がスムーズに出る医院は、厚生労働省のルールを正しく理解し、実態に基づいた運用をしています。
  • 【要確認:注意が必要な医院】 「その点数は、治療内容によって自動的に計算されるものなので……」 「自動的」という言葉が出た場合、指導の実態にかかわらず点数が付きやすいシステムの可能性があります。
  • 【不採用:避けるべき医院】 「初診の方からはみなさん一律で頂いているものなので、外せません」 これは「15分以上の指導」や「当日交付」という法律上の要件を無視している宣言に等しい回答です。

賢いユーザーは「戦わずして選ぶ」

この事前確認の最大のメリットは、「合格」を出した医院にだけ、数日後に普通の患者として予約を入れればいいという点にあります。

事前に信頼できると分かっていれば、診察台の上では疑心暗鬼になる必要はありません。リラックスして、医師や衛生士に自分の大切な歯を委ねることができます。

著書お口の主権を取り戻せ』では、この「潜入捜査」の詳細なステップや、さらに踏み込んだ「回答の深読み術」を公開しています。

「良い歯医者さん」は、運に任せて探すものではありません。あなたの電話一本で、自らの手で選び取るものです。次に通う医院を決める前に、この「スマートな見極め術」をぜひ試してみてください。

※ 本記事は、電子書籍『お口の主権を取り戻せ』の内容の一部をWeb用に再構成したものです。